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エリンの押し込み強盗(公開バージョン)

注意
これはテレビアニメ「獣の奏者エリン」第22話「竪琴の響き」の一部に
登場キャラクターの心情を付け足したものです。

公序良俗に反した過激な表現が用いられています。

当番組を毎週楽しみにご覧になられている方は読まない事をお勧めします。


王都・楽器屋のヤントクの家の前
(楽器屋に用事のあるエリン達は、竪琴の改造の一件で主人のヤントクに接触した。)

エリン「あの…」
ヤントク「ん?…あれ?あんた…」
エリン「その節は、お世話になりました」
ヤントク「また、修理かい?」
エリン「いえ、今度はこれを、あたしの思っている音が出せるように、手を加えていただきたいんです」
ヤントク「…弱ったなあ…これから納品に行って、戻るのは明日なんだ」
トムラ「急ぐんです。何とか…」
ヤントク「申し訳ない。お得意様なんで、断れないんだ」
エリン「そうですか…」

ムック「このとおりだ!嬢ちゃんに手を貸してくれ~!」
モック「お願いだモン!」
(ムック・モック、ヤントクに土下座する。)

数分後
(ヤントクの家の中に招かれたエリン一味。)

ヤントク「明日戻るから、それまで好きに使うといい」
(しつこい連中だな…新手の空き巣かもしれない。仕事は遅れるが衛兵を呼んでこよう)
エリン「ありがとうございます!」
(気付かれたかな…人を呼ばれるわ)
ヤントク「それじゃ、留守番頼んだよ」
(早く逃げきゃな。向こうは4人がかりだ)
エリン「はい!」
(今よみんな、あいつを取り押さえて!)

さらに数分後
(トムラ等はヤントクを縛り上げ、馬小屋に閉じ込めた。そして家と店内から金目のものを持ち出し、馬車に積み込んだ。)

トムラ「どうする?エリン」
(店主の奴、ちゃんとお寝んねしてくれるかどうか…念のため子分どもに馬小屋の見張りをさせるか)
エリン「……」
(宿代と食事代が浮いたわ。ここを借りれば竪琴の改造費もせしめられそうね。待ってて、リラン)

エリン「毛布と、この竪琴を使えば、必ずあの音が出せるはず…まず、調律します」
(とりあえず、近所に怪しまれないようにしなくちゃ)

竪琴を弾くエリン

ヌック「いつ聴いてもいい曲だなあ」
モック「おいらも弾いてみるんだモン」
(モック、店内の竪琴を勝手に鳴らしはじめる)
トムラ「お前達!(強盗の)邪魔するなら外に出すぞ!!」

ヌック・モック「ひいいっ!?」
(とか言って、自分も大声出したらまずいだろ!)

外で物音が響く

ヌック「な、なんだ!?」
(それ見たことか…すぐにとっ捕まえるぞ)

ヌック・モック、入り口へ飛び出す

エリン「え…」
(まずい!2人に出て行かれちゃった!)

ヌック「おーい!来てくれー!」
モック「大変だモーン!」

トムラ「何だよ全く…」
(大声で呼ぶなよ。うかつに顔出すわけにいかないのに…)


楽器屋の外

トムラ「(倒れたイアルを見て)ひどい傷だ」
(行き倒れか。近所の人間じゃなさそうだな)
エリン「…ん!?……この人……」
(あの竪琴の人が、なんでこんな場所に?厄介だわ)


数時間後
(エリン一味、イアルをヤントクの家に連れ込んで手当てする。)

エリン「あの音は、どうしたら…」
(それより竪琴の人、どうしよう? うっかり助けちゃった…
私がこの家の娘って事にして、ごまかすしかないか)

更に時間経過
イアル、目を覚ましてベッドから起き上がり、刀を提げて居間に踏み込む。

イアル「ここは…」
(ヤントクの家のようだが…誰だあいつは?)
エリン「よかった…気が付かれたんですね、イアルさん」
(順調にいくといいんだけど…)
イアル「どうして、俺の名を?」
(名前を知っているだと?…まさか連中の差し金か…?)

イアル「(エリンの竪琴の名前を見て)そうだったな…」
(…翠の髪と瞳…あの時、仕事の邪魔をした小娘! こんな所で…!)

トムラが部屋に入る。
手にした刀を構えるイアル。

イアル「(…この場で息の根を止めてやる!)うっ…!」

脇腹を押さえてうずくまるイアル。

エリン「あっ…」
(ふぅ、危なかった……誰よ、刀をあいつの寝床に置いといたの?)

トムラ「また傷口が開くぞ」
(ならず者はすぐこれだ…エリンもなんでこいつを助けたんだか)

時間経過

トムラ「(イアルの手当てをしながら)この男と、知り合いなのか?」
(もしそうなら、口止めは楽に出来そうだな)
エリン「はい」
(…純粋無垢な女の子、って事になってるわ)
イアル「君は、医術師か?」
(…なぜヤントクの家に医術師がいる?ヤントクはどこだ?わけありの逃亡犯か?)
トムラ「獣の医術師の学舎で勉強中だ」
(…少しまずかったか…町の楽器屋に医術師がいるわけないし…こいつが黙っていてくれるに越した事はないが)

時間経過

エリン「(彫刻刀を持って)……」
(材料も工具も使い放題、これでリランさえ良くなれば、巻き上げたお金で遊びにでも行こうかな)

イアル「その竪琴を、どうするつもりだ?」
(楽器屋の真似事か。どうやらしらを切るつもりらしいな)

エリン「私、大好きなこの竪琴の音色が、二度と出せなくなっても、出したい音があるんです」
(そうだ…楽器屋の娘で学生って事にすればいいのよ!)
イアル「出したい音…?」
(そう来たか…楽器を作れば、ここの住人だとごまかしが利くからな)
エリン「野生の王獣の…鳴き声」
(お国が付いてる事は話しておかなくちゃ。きっとこの人も黙ってくれるでしょう)
トムラ「お、おいそれ以上喋ると…」
(下手したら空き巣に入ったってバレるだろ!)
イアル「俺は、他言はしない…約束しよう」
(身体を動かせない今、連中を相手にするのは危険だ…ここは仕方ないが、従うふりだ)

トムラ「…」
(ひょっとすると、使えそうだ)
エリン「どうしても助けてあげたいんです…ある王獣を。お母さんから引き離されて、身体を矢で傷付けられた、とてもかわいそうな幼獣…」
(もう一押し…!)
イアル「あの幼獣がいなければ、俺は死んでいた」
(「あれ」を知っているのか!…カザルムの学生も装っているようだが、
今の話で俺が何者かわかるような事があれば、生かしておけない)

トムラ「それじゃ、その傷…」
(念のため聞いてみるか?…真王様をかばって矢を受けた英雄が、傷も完治しないうちに
外をうろちょろしてるなんてバカみたいな話だが…)

エリン「イアルさんは、自分の身体を盾にされたのですね」
(王獣がいないと死んでたって…話が見えないわ。
仕方ない。当てずっぽうだけど、真王様の警護に関係あるかもしれないし…)

トムラ「盾って…セ、セ・ザン!?…」
(思い過ごしであってくれ…)

イアル「…(トムラを凝視する)」

トムラ「! あ、あの、失礼…しました」
(なんてこった!一番会いたくない奴に出くわすとは!!怪我人だが安心はできないぞ)

エリン「イアルさん…私に、竪琴の細工の仕方を、指導してください」
(先輩もうろたえてるわね…。もし彼が本当にセ・ザンなら、時間を稼がないと。
楽器屋に成りすまして、ここをアジト代わりに使ってるんだとしたら
家の前で倒れていたのは偶然じゃないかもしれない。私の正体もバレてるわね…)

イアル「…」
(なぜ俺が竪琴を作れると知っている…この身体で指導とは正気なのか小娘?
……はっ!?そうか。もうヤントクは……)
エリン「…」
(我ながら無茶だわ。どのみち逆らったら……殺すだけだけど!)

イアル「…ならばためらうな。選んだ道が正しいとは限らない。
だが、命を救うためには、ためらってはいけない時がある。
それは、セ・ザンも医術師も同じだろう?…やってみろ」
(命を救う…そう、「 自 分 の 命 」もな! …ヤントク、仇はいつか必ず…)

エリン「…」
(うまくいった!…やっぱりこの家に出入りしてるんだわ。彼が次に眠ったら、出払う準備をしないと…)

時間経過
(エリン、工房で竪琴を改造する。イアルが指導し、トムラが背後で見張る。)

イアル「変わってないようだな…4年前に会った時も、あんな目をしていた」
(翠の瞳…いつも俺の前に立ちはだかっては邪魔ばかりしていく忌々しい瞳…!)


(以後の出来事については劇中で語られる事は一切ない。エリンらはイアルが昏倒したのを見計らってヤントクの家から逃走する。
竪琴は工房で必要な作業を済ませておいたので、学舎に戻った後でも組み立てる事ができた。)


おわり
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